「今の仕事のまま働いていても生活は苦しいままだし、副業でもしないと…」
「副業にもっと時間をかけたい。でも今の職場だと残業ばかりで無理…」
「副業禁止の会社だから、やるにもリスクがあって怖い…」
AIやスマホで副業に取り組むことが簡単にできるようになり、多くの人へ副業が広まりつつある今でも、勤務先の会社のルールや働き方に縛られて思うように副業に時間をかけられない人は少なくありません。副業で月に何十万円~何億円も稼ぐ話をインターネット上では見かけるのに、自分は副業ができない状況だったり、副業を始めてもほとんど収入にならない…そんな苦しい状況を変えるため、“副業を本気でやるために転職する”という選択肢を取る人が増えています。

本記事では、副業に最適な職場への転職によって「時間」と「収入」の両方を増やす方法を、体験談と具体的な転職ノウハウを交えて詳しく解説します。副業で人生を変えたいあなたのための、現実的かつ効果的な戦略をお伝えしましょう。
副業をする目的は?収入を増やす選択肢を考える
あなたが副業を始めたいと思った理由は何でしょうか。ほとんどの人が「収入を増やすため」という理由ではないでしょうか。では収入を増やす方法は副業以外で最も効果的な方法は何でしょうか。そう、本業での収入を増やすことです。会社員であれば年収が増えることで給与収入を増やすことができます。
ただし会社から支払われる給与を短期間のうちに増やしてもらうことは難しいです。あるとしても大活躍が会社に認められている勝ち組エリートサラリーマンや、完全成果報酬型の給与体系になっていて商品を売りまくっている営業職のような、ごく一部の限られた人だけです。本業が絶好調であればそもそも副業なんて考えないでしょう。
本業の収入はなかなか増えない、むしろ会社の業績が悪くなれば収入が減ることすらある…だったら副業で収入を増やすしかない…。こう考えて副業をやろうと思いつく人が大半でしょう。過去の私もそうでした。
副業にのめり込んで初めて気付いた転職という選択肢
私は新卒で入社した会社で評価されないために給与がほとんど増えず、仕事の負担だけが増えていく状況に焦っていました。しかも朝9時から働いて24時過ぎの終電で帰宅する、という状況なのに世の中の平均年収より低い、という非常に厳しい状況です。焦りを感じるようになってからすぐに副業を始め、5年後には年間200万円を超える収入を副業で生み出せるようになりました。
ブログ、アフィリエイト、動画制作、デイトレード、古本せどり、セミナー講師、不動産投資、Webサービスづくり…収入を増やすため、自分にできるあらゆる副業や投資を試しました。ただし5年間、平日は通勤時間と睡眠時間を削って作り出した時間で副業をし、土日祝日はほとんど遊びもせず副業に取り組んでいました。
「ここまで時間を使っても、200万円増えるだけなのか…。」あまり収入が増えない状況に、副業でも焦りを感じていました。むしろ副業は損失が発生することもあるので、サラリーマンの年収と違って運任せの要素も大きく手間の割には収入が増えません。
本業以外の時間はほとんど副業をするという生活も限界を迎えつつありました。そんな状況の中、数年ぶりに会う友人と飲みに行き「転職して年収が120万円増えた」という話を聞きます。詳しく聞くと転職活動は1ヶ月半ほどで、しかも転職して勤務時間も減り自由時間が増えたというのです。さらにその友人は副業仲間でもあるのですが、自由時間が増えたので副業も好調だと聞きました。副業による収入増加も含めると、年収は300万円以上増えていたのです。

副業OKな企業に転職するメリット
友人が転職によって給与が増え、副業からの収入も増えたという話を聞いた私は、2年後に転職をしました。年収は50万円増え、勤務時間は短くなり、副業も申告制(本業と競合しないかの確認だけ)ですがOKな職場です。しかもコロナ禍になりフルリモートワーク勤務になるとより柔軟に副業ができるようになりました。それからは本業の年収も副業収入も順調に増えていきました。
転職によって残業が減り時間的余裕ができると、”副業をできる環境づくり”の大切さに気付くようになりました。収入が少なく生活が苦しいから副業をしようと考えますが、それと同時に副業に取り組む時間や体力を確保できるかどうか、で収入が増やせるかどうかが大きく変わります。またそもそも本業の給与収入(自営業やフリーランスの場合は事業収入)が増えれば、副業で必要以上に稼ぐ必要はありません。

さらに転職によってスキルアップできたり、キャリアの幅が広がるというメリットも大きいです。人生が大きく変わる3つの出来事として、「家族や友人の不幸」「引っ越し」「転職」と言われていることからも、転職は自分が飛躍できるチャンスになるのです。
そして会社を気にすることなく副業に取り組むことで、副業収入+本業収入の「ダブル収入」により、経済的にも精神的にも安定し、だんだんと理想的な生活に近づいていることを感じられて毎日が楽しくなるのです。
副業しやすい仕事・業界・職種とは
では副業がしやすく、時間的な余裕があり、人生を好転させるにはどんな仕事を探せば良いのでしょうか。
まずは時間的な余裕が最も大切なので、受注の多さで仕事量が変わるような仕事は避けて、業務時間が固定されている仕事を探しましょう。職種でいえば経理や事務職、最近だとスケジュール管理がしっかりしているIT系職種も候補に入ります。ただし経理は決算期は多忙になりますし、ITもまだまだブラック職場が残っていると聞きますので、OpenWorkのような転職の口コミサイトを確認しながら転職先の候補を探しましょう。残業時間の少ない企業は求人票でアピールしていることが多いので、残業時間の記載は良く見ておきましょう。
また副業と相性がいい職種である、マーケティング(マーケター)、エンジニア、ライターなども良い選択です。転職は基本的に”同じ業界”か”同じ職種”でないと現状の年収以上の条件で採用されないため、同じ業種で職種をズラして仕事を探したり、プログラミングを勉強してエンジニアに転向するなど、工夫次第で転職による年収アップと副業収入の両方の収入を増やすことができます。
また激務で勤務時間が長くなりがちだと思われているベンチャー・スタートアップも実は狙い目です。副業経験者が多かったり、社長の方針で残業をほとんどしない会社が次々と登場していたりと、転職活動をしてみると意外な発見があるのでよく探してみましょう。
副業を前提にした転職活動の進め方
いざ転職活動をするとなると、転職理由の伝え方が問題になってきます。副業を理由の一つとして説明していいのか考えると思いますが、直接の理由としては絶対に説明しないでください。私は管理職として100人以上の採用をしてきましたが、副業のために転職しますと言われたら間違いなく不合格にします。本業でチカラを発揮できるか分からない人に、副業を頑張りたいですと言われたら採用する側は不安になるのは当然です。
なので副業という言葉は使わずに、効率良く仕事をこなせるようになりたいとか、マーケティングのスキルを伸ばしたいとか、(副業のために)効率良く仕事をして公私ともに充実させたいとか、(副業のために)伸ばしたいスキルがあります、というように説明してください。そもそも本業で活躍できれば年収は増えますから、短時間で多くの成果を出せるような転職先を見つけることで、本来の目的である収入を増やすことは実現できます。
また転職は自分から企業に直接応募することもありますが、多くの場合は転職エージェントに付いてもらい、職務経歴書の添削などのサポートをしてもらう場合が多いと思います。面接で副業のことを話すのはNGですが、転職エージェントには副業をやっている事は伝えましょう。副業で身につけたスキルや経験など、転職活動で有効な見せ方のアドバイスがもらえるかもしれないからです。
あとは応募先の企業が副業OKかの確認方法も注意が必要です。求人票に副業OKかNGと書いてあればハッキリ分かりますが、口コミサイトで見かけた程度では実際がどうか分かりません。こんな時は転職エージェント経由で応募先の企業に副業をやっていると(まだ副業をやっていない場合でもやっている体裁)が問題ないか聞いてもらいましょう。
直接応募の場合は面接ではなく、事前に人事部の人に複数の質問の中に紛れさせて聞くようにします。副業がダメな企業は副業を止めるように要請してきますが、そうでなければOKという事です。事前申告制かどうかだけ追加質問で確認しておきましょう。
転職と副業で年収が大幅アップした実例
ここで転職によって給与収入が増え、さらに副業に取り組むことで副業でも収入を増やし、結果的に年収を大幅アップできた実例を見ていきましょう。ただし本人に許可をもらっている訳ではないため、一部をデフォルメして記載します。
実例1:転職と副業で年収が300万円以上アップ
先述した私の友人の例です。転職によって給与収入が120万円アップし、さらに残業が月45hから20hに減少しました。元はIT企業の営業職だったのですが、他のIT企業の企画職に転職しました。営業職としてITシステムの現場ニーズを把握しており、大学の専攻が経済学部だったおかげで、残業時間の少ない企画職として転職できました。
営業職の頃は遅くまで残業は当たり前で、帰宅後でも顧客のITシステムに不具合が発生すれば緊急対応が発生します。それがIT大手企業の企画職になってからは、自分の仕事の切りがよいタイミングで帰ることができ、副業にも集中して取り組む時間を確保できるようになりました。
結果として古本せどりによる副業収入が月15万円以上増えることになり、給与収入の増額と合わせて年収総額が300万円以上アップ。こうしてできた余剰資金を株式投資に回していたおかげで、コロナ禍収束後の好調な相場の波に乗り、500万円の投資金を1000万円を超える金額まで増やす事ができています。
実例2:副業禁止から転職→給与収入アップとブログ収入で生活に余裕が
こちらは投資仲間の繋がりで知り合った知人の例です。公務員だった彼は、最初は趣味で始めたSNSの投稿やブログ記事が多くの人に読まれるようになり、ブログを収益化する事を考え始めます。ただしブログから収入を得ることは公務員における副業禁止の規定で問題になるため見送っていました。
ただ、彼の友人たちはどんどん出世していき、自分よりもかなり高い年収をもらうようになていきます。年収の差がつくだけではなく、新しい仕事や役職になることでスキルや経験も伸びており、彼と友人たちとの会話が徐々に合わなくなっていきました。自分が友人たちや世間から置いていかれるこちに危機感を持った彼は転職を決意します。
公務員として特定の業界の手続きに詳しかった彼は、IT関連のメディア企業に営業職として転職します。年収は50万円ですが増やすことができ、大手企業の担当営業としてメディア広告を販売する仕事を始めます。最初こそ慣れない仕事で苦戦し多くの残業もしていましたが、豊富な業界知識を武器にして安定して営業成果を出せるようになりました。
転職した当初こそ残業時間は増えましたが、仕事に慣れてからは満を持してブログの収益化に着手します。すぐに月3万円ほどの収益になるようになり、転職後の評価も良かったので年収も公務員時代に比べて70万円ほど増えるようになり、結果として年収は100万円以上増えました。その後に不動産投資も行うようになり、私を含む多くの人との繋がりを持つようになりました。
まとめ:副業を本気でやりたいなら、まずは環境を変えるべき
副業で収入を増やしたいと思っても、長時間労働や副業禁止の職場環境が壁になり、思うように成果を出せない人は少なくありません。私自身も多くの副業に挑戦しながらも時間の制約に悩み続け、転職をきっかけに人生が大きく好転した経験をお伝えしました。
副業で成果を出すには「やる気」だけでなく、「副業ができる時間と環境」が不可欠です。その環境を整える最も効果的な方法が、多くの人の場合は“転職”になるのです。実際、転職によって年収が上がり、自由な時間も増え、副業にも集中できるようになったことで、収入も生活の質も大きく向上した実例を紹介しました。
本業で得られる給与収入に加え、副業で得られる収入を組み合わせたダブルインカムこそが、苦しい経済状態を抜け出し、精神的な安定を得るカギとなります。副業で収入を増やすなら、まずは転職という選択肢を真剣に考えてみるべきです。遠回りに見えるようで実は近道――それが本記事でお伝えしたかったメッセージです。
絶対に読んでほしい本

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年収240万円の地方ホームセンター店員から始め、書籍執筆時には本業1000万円+副業4000万円という最強サラリーマンになってしまったmotoさんの書籍です。あまりの年収の多さに自分ではとてもマネできないと思ってしまいそうですが、考え方や取り組み方をそのまま取り入れるだけで、ほぼ確実に収入アップができるはずです。私は転職をしてからしばらくして出会った本なのですが、正直なところ転職前に出会っていたらもっと早く年収が増やせたのに…と書籍を読みながら悔しさ(?)を感じたほどの内容です。
特に転職についての内容が非常に濃く書かれており、しかも本のタイトルの通り「転職と副業」ですので、まさに当記事にピッタリの内容です。サンプルだけでも役に立ちますので、ぜひ一読してみてください。
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