米国で再び銀行不安!“信用リスクの連鎖”が始まった?【投資日記006】

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こんにちは、カブジュンです。
今回は、アメリカで再び浮上している「銀行不安」の動きについて解説します。
米国の地銀に端を発した信用リスクの波紋が、日本株や為替にどんな影響を与えているのか。そして、投資家はどう対応すべきなのかを順に見ていきましょう。


米国地方銀行に再び「信用不安」

10月中旬、米国の地方銀行を中心に信用不安が再燃しました。
いくつかの銀行で損失計上が相次ぎ、金融株を中心に株式市場全体へと波及。投資家心理が一気に冷え込む展開となりました。

日経平均695円安で3日ぶり反落_米銀信用不安が波及、円高も重し

日本株の動き:日経平均は短期調整

日本市場では、先週話題になった「高市トレード」が早くも終息。
日経平均株価は下落に転じ、積極財政への期待が後退したことで市場全体の勢いも一服しました。

日経平均株価チャート(2025年10月10日~17日)
日経平均株価チャート(2025年10月10日~17日)

ただし、年初来で見れば依然として高値圏に位置しています。短期的には調整局面に見えますが、中長期トレンドはまだ崩れていません。

日経平均株価チャート(2025年初来~10月17日)
日経平均株価チャート(2025年初来~10月17日)

為替市場では円高が進行

米地銀への不安が意識されると、安全資産とされる「円」が買われました。
ドル円は一時150円を割り込み、円高と株価下落が同時進行する形に。
とはいえ、長期的には依然として円安基調が続いており、為替は150円前後での攻防が続いています。

米ドル円為替チャート(2025年10月13日~17日)
米ドル円為替チャート(2025年10月14日~17日)

円高は輸出企業にとって逆風です。特にトヨタやホンダなど海外売上比率の高い企業が売られ、日経平均の重しとなりました。


金融政策:日銀は「慎重姿勢」を維持

植田総裁は追加利上げに慎重な姿勢を示しています。
アメリカではトランプ前大統領による関税再開への懸念も浮上し、輸出企業の先行きは不透明。当面、日本の金融政策は据え置きが続く見通しです。

利上げ「見通し確度上がれば」_日銀総裁、データ検証を強調

米国株の動き:S&P500は小幅上昇も金融株は重し

米国市場では、S&P500が小幅ながら上昇しました。
ただし、銀行不安を受けて金融セクターの上値は重く、指数全体の上昇を抑え込んでいます。
年初来で見ればS&P500は高値圏を維持しており、AI関連銘柄や大型テック株が市場の支えとなっています。

S&P500株価指数チャート(2025年10月13日~17日)
S&P500株価指数チャート(2025年10月13日~17日)

米地方銀行の損失と信用リスクの連鎖

今週明らかになったのは、いくつかの米地方銀行が数千万ドル規模の損失を計上していたという事実です。
現時点でリーマン・ショックのような“金融崩壊”に至る規模ではありませんが、「信用リスクの連鎖」が再び意識され始めています。

米銀行業界への懸念広がる―融資詐欺の疑惑、相次いで明らかに

金融機関の貸出先に不良債権が増えれば、他の銀行にも影響が波及します。
このため金融セクター全体の株価が軟調に推移しました。

S&P地方銀行セレクト・インダストリー指数チャート(2025年10月13日~17日)
S&P地方銀行セレクト・インダストリー指数チャート(2025年10月13日~17日)

米地銀株の急落:Zions・Western Alliance・Fifth Thirdなど

実際に値動きが大きかった銀行株をいくつか見てみましょう。

  • ザイオンス・バンコーポレーション:不良債権計上を受け13%下
Zions Bancorporation NA株価チャート(2025年10月13日~17日)
Zions Bancorporation NA株価チャート(2025年10月13日~17日)
  • ウェスタン・アライアンス:貸出先企業の詐欺疑惑報道で16%急落
Western Alliance Bancorporation株価チャート(2025年10月13日~17日)
Western Alliance Bancorporation株価チャート(2025年10月13日~17日)
  • フィフス・サード・バンコープ:自動車ローン会社の焦げ付きで損失計上
Fifth Third Bancorp株価チャート(2025年10月13日~17日)
  • ジェフェリーズ・フィナンシャル・グループ:取引先企業の破産で株価急落
Jefferies Financial Group株価チャート(2025年10月13日~17日)

これらの下落は一時的に収束したものの、信用リスクへの警戒感は依然として強いままです。


信用リスクとは何か?

「信用リスク」とは、企業や個人が借りたお金を返せなくなるリスクのこと。
銀行が損失を抱えると貸出を抑制し、資金の流れが止まってしまいます。
これが経済全体に波及する「信用リスクの連鎖」です。

「信用リスク」に関する生成AIの回答(Gemini)
「信用リスク」に関する生成AIの回答(Gemini)

2008年のリーマン・ショックではこの連鎖が暴走し、世界経済を麻痺させました。
近年では2023年3月のシリコンバレー銀行(SVB)ショックも記憶に新しいところです。

リーマン・ショックに関する生成AIの回答(Gemini)
リーマン・ショックに関する生成AIの回答(Gemini)
SVBショックに関する生成AIの回答(Gemini)
SVBショックに関する生成AIの回答(Gemini)

不安定な時代に役立つ3冊の投資本

今のように市場が混乱する時期こそ、原理原則に立ち返ることが重要です。
おすすめの書籍を3冊紹介します。

『世界一やさしい 株の教科書 1年生』
 分散投資・企業分析・長期視点という3つの柱を徹底解説。
 短期の株価変動に惑わされず、ファンダメンタルを重視する姿勢が学べます。

世界一やさしい 株の教科書 1年生

『敗者のゲーム』
 “勝つ投資”ではなく“負けない投資”を目指すことの大切さを説いた名著。
 長期・分散・低コスト運用が最も合理的な戦略です。

敗者のゲーム

『ウォール街のランダム・ウォーカー』
 市場は予測不能であることを前提に、“市場平均に連動する戦略”を推奨。
 長期的な積立と分散こそが、投資家にとって最強の防御です。

ウォール街のランダム・ウォーカー

まとめ:焦らず、規律を守る投資を

  • 株価の上下に一喜一憂しない
  • インデックスファンドで長期・分散・低コストを徹底
  • 個別株を選ぶなら企業の本質価値を“数字”で判断する

この3つを意識すれば、どんな相場でも冷静に投資を続けられるはずです。


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